スティーブジョブズは生きている
正しい判断かは、センスがあれば判断できる。人類が生み出してきた優れたものに触れて、自分のしていることに取り入れる。
“優れた芸術家は真似る。偉大な芸術家は盗む”、さ。
私たちは良いアイデアを恥じることなく盗んできた。Macが素晴らしい製品になった理由の1つは、コンピュータ科学で屈指の知識を持つ人材が、音楽や詩、芸術、動物、歴史の知識も持っていたことだ。
コンピュータのない時代なら、別の分野で活躍していたはず。彼らは、それぞれが持つ知識をMacに注ぎ込んだ。非常に文化的な行為だったよ。
空気感というかな。何と表現すべきか…
文化的な姿勢でMac開発に取り組んだんだ。別分野で触れた最高のものを伴ってね。視野が狭いと、そんな風にはいかないだろう。
かつてこう言い放った男がいた。その人はサイコパスだった。社内でうかつに話しかけるとクビになるし、プログラミングも基本的なことしかできないのに世界的大企業のCEOにもなった。自分の考えも曲げず、妊娠させた女性を知らないとまで言い切るし、子供のころは爆弾を先生の椅子に付けるしでまさにトラブルメーカーだった。
だが、そんな彼も人間だった。人を愛し結婚して、子供を持って…そして2011年、惜しまれながらもこの世を去った。
…失礼、到底私がこんなこと言える身分ではないが、彼のことを貶しているわけではない。事実彼はトラブルメーカーであり、普通の人ではなかった。小さい時から「自分は特別な存在だ」と思いながら生きてきたし、育てられたともいう。
まぁつまりは特殊な人だったのです。
スティーブジョブズ、彼のことを知らない人はここ日本においても少ないだろう。なぜなら彼の生み出した製品が日常であふれているからだ。電車に乗ればiPhoneを触ってる人が大半、大学や喫茶店に行けばMacBook、家電量販店には大きな文字で特別ブースが設けられているし、彼のことが教科書にまで載っています。Youtubeの広告やTVのCMなども印象的に残っている人もいるのではないでしょうか?
事実、今日の日本は世界でも有数のiPhone大国で、AppleのiPhoneを売るうえで重要な市場となっているし、日本でのスマホ普及の火付け役をしたのもAppleだ。アップルはジョブズの生み出した「売り方」を一貫しており、ブランド商法にうまく日本が適合したのもあるだろう。
Apple製品といえば徹底的にこだわりぬかれたボディと、視覚効果を利用したソフトウェア、極限までシンプルに考え抜かれた機能、洒落た会社のロゴは英文字ではなく、リンゴのロゴです。公式サイトなんていつみてもほかの会社のようなごちゃごちゃした感じがありません。
ジョブズは経営者というよりはアーティストに近かったとも思います。シンプルにすることは複雑にするより難しいですが彼はそれができましたし、全ての創造は模倣から始まるといったように、彼は点と点を線で結ぶ作業を続けてきました。だからこそ、前述のアイデアを盗む…なんてことも言ってたんですね。
iPodもiPhoneもゼロから生まれたものではなく、様々なアイデアを拾い集めてジョブズが色を付けて発売したものなのです。いうなれば恋愛の告白と一緒です。顔がイケてたり、面白い話ができたり、いい仕事についていても、告白成功までのアプローチがよくなかったから、失敗していたのです。ジョブズはアプローチの仕方が上手だったのかもしれませんね。
今日のアップル
米アップルは長きにわたりシンプルであることを誇りにしてきたが、反対に同社の事業はますます複雑になっている。ただこれは避けられるものではなく、投資家が懸念すべきことでもない。
それでも懸念はアップルに重くのしかかっており、同社の株価は年初来でナスダック総合指数を約4%ポイント下回って推移している。だが悲観は行き過ぎかもしれず、アップルが来週開催する世界開発者会議(WWDC)は投資家のムード改善につながる可能性がある。例えば、同社はアプリ配信サイト「アップストア」の変更に関する詳細をすでに一部明らかにしており、開発者の興味をそそると見られる。
アップルは依然として、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」が収益の大部分を稼ぎ出しているという事実からは逃れられない。iPhoneに関してはこのところあまり良いニュースが聞こえてこず、中核市場の飽和とアップグレード率の鈍化が成長を抑えている。
2年ごとに漸進的なアップグレードを行うアップルの製品サイクルも限界に達しつつあるかもしれない。今年のiPhone 6sは特に期待外れとなり、発売後2四半期のiPhone総出荷台数は前年同期比7%減少している。
そのため、アップルは考え方を変えているようだ。今年にはスマホの普及を後押しするため画面がやや小さな新機種を発売した。また、今年最も高い成長を遂げているサービス部門をさらに重視する姿勢を示している。
アップストアの変更で、ストア収入の一部については開発者の取り分が増えるが、長期的にはサービス事業を支援することにもなるかもしれない。こうした変更やモバイル端末およびデスクトップ向け基本ソフト(OS)の新バージョンについては来週の開発者会議で説明される。
新型iPhoneの発表は秋までなさそうだ。市場では次世代機が17年9月期の業績を押し上げると見られているが、投資家はまだ確信を持てずにいる。
足元の株価低迷はiPhoneへの強い依存、そして同分野での技術革新の減退に対する懸念を反映している。だがこれは早まった見方だろう。スマホのパフォーマンスや耐久性を大幅に改善する方法はまだたくさんある。
例えば、チャーター・エクイティの半導体アナリスト、エド・スナイダー氏は、次世代iPhoneが3社の異なる通信会社の周波数帯で同時に使えるようになるとの見通しを示した。通信会社はデータレートを高めるために異なる周波数帯のシグナルをまとめているため、これは大きな前進となる。半導体製品大手ブロードコムが先週モバイル用チップセットの強気見通しを示したことがこれを事実上確認した。同社は強気見通しの理由として「次世代」端末を開発している「北米の大手スマホ顧客」からの需要を挙げた。
最近のレポートによると、iPhoneは将来的に有機EL(OLED)を用いたディスプレーと全面ガラスのフレームを採用する可能性がある。すなわち、漸次的なアップグレード以上の進歩があり、成長を押し上げる可能性があるということだ。
一方、アップルは他の事業分野への拡大を推進し、研究開発費(R&D)支出も増やしているため、収益源の拡大に向けた取り組みは続く。アップルとiPhoneの規模を考えれば、投資家にとってはその重要性を認識するのは難しいかもしれない。iPhone事業だけでも今年のフォーチュン500社(全米上位500社)の7位に入る大きさだ。さらに、他の分野の売上高増加に向けた取り組みは効果が出るのに長年を要する可能性もある。
とはいえ、アップル株に賭けるリスクはあまりない。株価はネットキャッシュを除く予想利益の8.5倍と、非常に割安になっている。
アップルは暗雲が立ち込める中で夏を迎えた。だが近いうちに日の光が差し込み始めるかもしれない。
アップルのブランド商法が崩壊をたどり、世界的のスマートホンシェアは当然安くて使い勝手のいい方へ行きます。ギャラクシーを筆頭とする韓国や香港、中国の安いスマホが飛ぶように売れているように、iPhoneのブランド帝国は崩壊しています。
私の言うブランド商法というのはアップル特有の「アップルだけしか味わない感覚」を売る方法ということです。たとえばiOSを使う際のアプリ、iCloudによる同期、Safari、SiriはiPhoneやiPadでしか手に入りませんし、Macbookのトラックパッド、iPodでのiTunesなど、アップルのものはアップルだけしか使えないという独占的な売り方により、他社より数値的なスペックが低くても強気価格で売りでせていたのです。
一言でいえばWindwosを載せたパソコンが山ほど出ているのに、macOSはMacしかないよね。ってことです。
Apple Watchもイマイチだったように、「主力製品が売れなくなると、同じ企業の他製品も売れなくなり、あの会社は落ちたな…といわれるようになる」傾向にあると思います。SONYや任天堂がいい例ですね(Apple Watchはもっと別のとここに原因がありそうですが)
いわばIT企業としての畑はもう土が使い物にならなくなっているのです。SONYならロボット産業やVR事業の畑、GoogleやMicro SoftはAIやloTなどの次の畑へ行く中、アップルは広大に広がるサムスンの大農園の横で細々とスマホの畑を掘ってる場合ではないのです。そこで、アップルが向かったのは電気自動車という畑です。はたしてこれが吉と出るか凶と出るかはわかりませんが、先ほども述べたように、マーケティングとアプローチ次第でしょう
近年のiPhoneつまらないよね、Macもそうだし
と聞くことが多くなりました。この近年ってなんでしょう。それはおそらくジョブズの亡くなった後を指しています。
そしてこういいます「毎年同じようなデザインだし、革新的な新製品もない、独自性みたいなのも薄れて他社の後追いばかり」という意見はティム・クック氏に向けられていることでしょう。
現在のappleCEOのティム・クックは悪い人ではありません。癌が発覚したジョブズに自分の肝臓を移植するとまで言った人です。悪い人のはずがありません。ですが、CEOである限り今のアップルの舵は彼が握っています。ジョブズ亡き後に誰が舵を握ってもジョブズは越えられないでしょうが、船が沈めば船長の責任なわけで
私はいままで、ゲームにおいて一世を風靡する超大作が出ると、今後のタイトルはその成功した作品と比較され続けるという話をしたと思います。例を出すなら、FFの7、DQの3、バイオハザードの初代などなど…
人は何かと比較しないと、その優劣が尽きません。今のアップルは紛れもなくジョブズがいた頃と比較されているのです。そうとなると、「ジョブズが退社して会社が傾いていた頃の話」や「ジョブズだったらiPhone6は…」とか言われることになり、いないはずの彼と比較されることになるのです。
iPhone7も耐水、防塵、おサイフケータイなどなど、何年も前からAndroidに遭った機能をようやく載せてきました。形も据え置きで、6の時は散々ジョブズが嫌がっていた画面の大型化をしました。(しかもただ大きくしただけ)
7の新色のジェットブラックの公式サイトにて「ケースを付けることをオススメします」表記は物議を醸しました。
最初に言ったという言葉がありますよね?今は盗めているのでしょうか?真似ていませんか? ジョブズの言葉をもう一度見つめなおすと今のアップルが見えてくるのかもしれません。
彼ならああいったこういった
ジェットブラックの件も「傷がつく?ハハッ気にしないね!!ダメージ加工のデニムがあるのにダメージ加工のiPhoneは駄目かい?」というと思います(笑)それを何もかしこまらなくてもいいのです。そういう細かいところがAppleが独特な雰囲気のカッコいい企業からただの海外大手ITメーカーになってしまった原因かなとも思います(まぁ彼がイレギュラーなんでしょうけど)
iPhone彼なら小さくした…だとか、彼なら今頃新製品を出せていたさ、とかApple Musicをあと4年早く始められたなど言われたい放題ですが…
彼は死んでいますので、もう彼の口からアイデアが出ることもないですし、二度とアップルカンファレンスで封筒からパソコンを出したり、新製品をポケットから出すことはありません。今のアップルはジョブズがいなくてもアップルは生きていけることを証明しなければいけないのです。
サムスン電子やマイクロソフト、グーグルなどの他社と戦うと同時に、スティーブジョブズの七光りと言われないようなことをしなければいけないのです。社内のスティーブジョブズの部屋は今もプレートを動かすことなくそのままだそうです。スティーブジョブズは確かに見えなくとも生きて、ほくそ笑んでいることでしょう。