ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド プレイレビュー あまりに凄すぎて次回作が心配なレベル…
WARNING!! しばらくゼルダの感想文は来ません。嫌な人は画像があるところまでスクロール推奨
任天堂の強みは進化だ。
GC先輩が10年以上前遺した言葉は
「ただの箱になるな…」
それ以降、WiiやWIIU、GBAに至っては任天堂の携帯機が一画面なのはコイツが最後なくらいだ…
PCの移植を待つだけの箱ならどこぞのソフトウェア会社や電機メーカーに任せれば良いのです。どこか新しい、どこか革新的…そういったハードを私は任天堂に期待しています。
祝!! スイッチ発売
去年の秋に本格的なお披露目をしたスイッチが、無事に延期もなく発売を迎え、任天堂で最も発売二日で売れたゲーム機らしく、好調な模様…
どこかのはてなブログで言っている方がいましたので記憶の限り引用したいと思います。
スイッチは「据え置きに片足を突っ込みながら、ほぼ全身携帯機である。故に世界的な視野でみるとがら空きな携帯機の市場で独壇場で戦える。」
非常によくまとめられたブログだったのですが、引用先が見つかり次第載せたいと思います。
確かにそうです。言ってみれば少し大きめの携帯機に、外部出力がでデフォルトで可能になっているだけです。本体を持ち歩いているようなものですからね。本体の大きさに関しては昨今のタブレットなどを持ち歩く人にとっては苦ではないかも…
ただ個人的にはあまりゲームゲームしすぎない色のコントローラーを付けてほしかったということですかね…
しかし初週の売り上げは、あまりあてにできません。発売初週に買う層はほぼ「どんな魅力のゲーム機でも買ってた人」と「初週の在庫を切らした隙を窺う転売マン」がほとんどです。
本当にスイッチの魅力で買う人はこれからなわけで…任天堂には自社IPの拡充とサードパーティーの参加を促してほしいところです。海外のアナリストは「売れる」だの某まとめサイトでは「でも売れないwwww」とか言われていますが、パズドラ生みの親である山本氏が言うように「ヒットは半分運」という言葉もあります。
それを言えばマーケティング論が崩壊しますが、その時にあった時勢、途端に起こるブームなど、この先もわかりません。無理に急がずとも、とりあえず夏までに出るスプラトゥーンとマリオカートで様子を見るというのも手でしょうね。
ゼルダの伝説 ☆感想☆
さぁさぁ延期に延期を重ね、私はWiiUをこのために買ったとまで言える「ゼルダシリーズ」最新作がやって参りました。
海外でのメタスコアは98ということで、海外でも評価の高いゼルダは今作もお気に召したご様子。むしろあの任天堂が社運を賭けたといってもいい(このタイトルの有無でスイッチのスタートダッシュは大きく変わる)でしょう。
私は発売日一日後に買い5時間ほど遊びました。すでに世界中で様々なプレイレビューがあがっていますので、私は多少変化球で感想を書きたいと思います。
未体験の体験こそ活きるゲーム
音楽や映画のネット配信は法律で固めるレベルで禁止されているのにゲームはメーカーが推奨してお金まで配ってしまう今の風潮に私はいささか疑問だ。確かにfpsや格ゲーや音ゲーで自分のスキルを魅せたりするのには良いツールだろう。しかし、初見で得られる感動やストーリーの展開が読めてしまえばゲームとしての価値が半減することもあるだろう
本作は前者にあたる。ストーリーがバレても何ら支障はないが「こうかな?」「これもいいな」なんて考えながら動いたりしていると本当に楽しい。前情報の無い状態で遊んでいた私は序盤の村についた時点で「ヤベェ…」と1人でビビったものだ。
とはいえ本作は実況映えしやすいのも事実で、困ったものである。これはオブリビオン発売時にニコニコ動画と似ていて、千差万別の攻略方法やルートがあるからこそ動画投稿してもワンパターンにならないのだ。
"面白そう"が面白いになるタイトルだった!!
面白そうというのは大切だし、開発者も大切にしていると思います。変に話題性があるよりも、あなたの直感から興奮が沸き立っているのですから、買って後悔というのは少ないでしょう。
近いものだとFF15があります。スクエニはPVを作るのが非常に上手なものですから、期待に胸を馳せて買った方もいたでしょう。しかし結果としては、さま座なことに挑戦しているものの後半は少々荒い作りとなっていたと思います。しかもリニアな作りのため荒い部分を避けられないことでさらに評価を下げた気がします。
このゼルダは本来ならFFと一騎打ちしてもよかったのですが、スイッチに押され押されでここまで来ました。このゲームはPVのワクワク感をある意味裏切らなかったと思います。ただ注意してほしいのはいつものゼルダではないこと。
本文前半にもつながりますが、任天堂は進化し続ける会社です。マリオやゼルダなどの人気IPを見ても、見た目こそお馴染みですが、必ず前作にはない新しいギミックや見たこともないゲーム性を提示し世間を騒がせてきました。
ゼルダもその例に漏れず時オカやムジュラなど、枚挙に暇がありません。
この動画をみていただけばわかる通り、今作はオープンワールドとなっており、プレイヤーはある時から、この広大な世界に放り出されます。全方向どんなところにも行けることで、臨場感や自由度を生み出す手法なのですが、ただこれが日本人に合うかと言われたら正直何とも言えません。
自由すぎて困る人は少し購入を考えてください
PS3やPS4ではいくつものタイトルがオープンワールドのゲームなので慣れている人は良いものの、ソシャゲを最近やっていた~なんて方は注意した方がいいかもしれません。しかしこの辺も任天堂も考えていて旅のガイドはついていますが、とりあえず不安な人はプレイされている動画などを見るのもアリ。
ロードが気になる・グラフィックは美麗
同時期に発売されたPS4の「Horizon」というゲームのグラフィックで目に背景が映っていると話題ですが、そういう美麗ではなく優しいタッチなのが特徴です。
スマホやパソコンのディスプレイにもよりますが、確実にYoutubeやにこにこ動画で見るより5倍はきれいに見える筈です!!
最近、しっかりしたゲームをやっていなかった友達が、感想を言ってくれた中の一つに「グラフィック正直こんなきれいだと思ってなかった」とこぼしていましたが、実際そうなんです。
生い茂る丈の高い草、風で揺れる木々の音、どこからか聞こえる鳥の声、木の上の真っ赤なリンゴ、壮大な山が太陽光とのスカイラインを描き出します。
任天堂は「何が美しいのか」を追及したかのようにも思える今作。
BGMがないせいもあってか、私は異世界なのに、田舎に帰ったような感覚を覚えました。
今作はこのような草原以外にもトレーラーであった通り、砂漠や雪山など飽きさせない豊富なロケーションが点在しています。
その友人の話の一つに「ロードが長い」とありました。個人的に任天堂のゲームはロード時間が全体的に短いと思っています。ロード時間はゲームを中断させてしまうのは一人でコース料理を食べていて、次の料理を待っていても退屈なことと一緒なわけです。
このようなオープンワールドは地続きで、基本的にロードがないので仕方がないといえば、仕方がありません。ただこの部分はアップデートで高速化することもあるので、アップデートに期待しましょう。ロードが長いのは基本的に「高速移動」と呼ばれる、マップ移動をカットできる頻繁にする動作なので、ゲームくらいから結構ストレスになる人はなるかもしれません。
任天堂が作った「空気」
ここでは本作の面白さロジカルに考えてみたい。
本作はオープンエアーと謳われ世間からは苦笑のようば反応であったが、正確には新しい空気感を生んだと言ってもいい。
本作に存在するほぼ全てのオブジェクトに干渉できる。それらは別のオブジェクトとも複雑に絡み合っており、現実的な動きを見せる。
林檎一つ取っても、坂道に置けば転がり、水に浮かべばしっかり浮く。対して武器だと水に沈む。こういったことを全てのオブジェクトに設定しているのは制作的な面で見れば本当に凄いことなのだ。
しかも正直それらは適当でもいいのだ。それをあえて設定しているのはなぜだろう。そういった細かな設定が本作の触り心地の良さと独特の空気感を補完しているのだろう。
さらにオープンワールドにある「仮想世界の存在感」よりも本作は「仮想世界の楽しさ」を推しにしている。
GTA5のロスサントスを取ってみてみよう。あの街は現実に存在しない巨大な街で、建物1件1件が細かく作られている。小汚い古びたマンションも階段をかけ上がり、屋上に登ったりできる。だがそれだけだ。
現実にマンションの屋上に上がっても換気扇とパラボラくらいしか無いので当たり前だ。ゲーム的な面白さで言えばGTAはオンラインでの利用「遮蔽物や地理的有利なポジション」としての利用口はあるが、オフラインの時はそこはただ登れる景色の一つに過ぎない。
別にそれでいいのだ。むしろGTA6で屋上に登ってコログが出てきたら私はもうGTAを買わないだろう。
とはうえ海外を中心としたオープンワールドゲームに多い「移動できる景色」 や紹介の時の「あの山に実際行けるんですよ^^」の時代は終わった。 あれらはGTA3の延長でしかない。
今作は必ず目立ったロケーションに何かある。行くのが大変そうな所ほど必ずレスポンスがあるのだ。 だから探索したくなる脇道にそれたくなる。
マップに目的地を表示することは出来るし、他のゲームのようにそこを目指して走り続ける訳だが、必ず興味をそそる出来事や景色があって、そこに干渉したくなるように作られているのだ。我々は気付かぬうちに任天堂の計算された地図に操られてしまう。
謎解きについては後述もするが、難解すぎる訳では無いのも素晴らしい。 がっつり解くというよりはまるでスマホアプリの無料ゲームのように、サクっと出来てサクッと達成感があるのも時代にフィットしている。
今作は縦横無尽に行動できるのが革命という人がいるが、正確には山登りできるから…やパラセールがあるか…ではない。「探索したくなるように作られていて必ず見返りがあるから」だ。
遠くに見える塔に行けば必ず地図が広がり、山のてっぺんに必ず何かがある。シーカーストーンを強化すれば祠の探索がしたくなる。
それらは予め用意され選択の自由があるが、プレイヤーは自然と動いてしまう誘惑を持っているのだ。
そういう意味でも今作はGTAやベセスダのオープンワールドの次ぐ新しいゲームの空気を作ったと言っていい。
「できる」が楽しいゲーム
ゼルダ特有の惹かれるストーリーもそうですが、それならリニアの過去作でも味わえます。今作はせっかくの広いフィールドですから、それらを存分に生かした遊びが数多用意されています。
プレイして採収をしていくうちに、多くの料理やアイテムが作れるようにできたり、リンクの装備が豪華になっていき、自然と強い敵も倒せるようになります。勿論あなたが考えた敵の倒し方も大半はできます(奇襲、特攻、隠密)。「できるかな?」ということを色々試す楽しさがあると思います。たき火を通して矢を射れば火のつく矢が飛んでいきますし、たいまつを振りかざせば草原は途端に焼け野原になります。
世界にあるアイテムは取り放題ですし、戦闘から逃げたければ本当に逃げ切れます。
日本人にはなかなか取っつきにくい人も多い自由度の高いゲームですが、人気タイトルでもあり、せっかくのゼルダです。この機会に是非!
それでも次回作が心配
私は写実的なゼルダがいいと駄々をこねていましたが、こうも素晴らしいゲーム性を引っ提げているとは思いもしませんでした。
次回作はリニアにするのか、またこのような箱庭にするのか…どちらにせよ「進化するゼルダ」なので似たようなゲームではないことは確かです。
ただ時オカが提示した「広いフィールドを駆ける感覚」の延長上である本作の次回作はムジュラのような奇作を期待していしまうのは私だけか?